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  野生児冒険譚

鳥を丸焼きたい

去年の1月から2月にかけて、生まれて初めてバックパッカーとしてエジプトを回ってきました。
そして、西の方にあるオアシスのシーワに行ったときに出会ったのがアイマン。

夜になると広場の片隅に半分に切ったドラム缶を持って出てきて火を焚き、それが熾き火になったら鶏の丸焼きを焼いて売っている青年です。

このアイマンのチキンが、めちゃくちゃうまい。
エジプトに1ヶ月滞在した中で、一番うまいチキンでした。

そのアイマンのチキンを、是非もう一度食べたい!

ということで、道具から何から例のごとく全て自作してやってみました。

(by 櫻井寿典


スパイスを手に入れる。

他の店がガス式の機械を使って全自動で焼いているのに対し、アイマンは路上で炭を熾し、そこで自分で焼きながら売る昔ながらのスタイル。

便利になればその分何かが失われるのが料理の常。そこにおいて彼のチキンに妥協はありませんでした。

その火にみんな集まってきて、雑談をしながら料理を手伝う。 彼がアイマン。英語で簡単な会話が出来るとってもいいやつ。
アイマンのチキンがおいしかった理由のひとつに、彼独自に調合したスパイスの絶妙なチョイスがあります。

仲良くなったアイマンにその調味料を聞いて、帰国前にスパイスショップで1エジプトポンドずつ買ってきたのが1年前。
なかなか機会がなくてそのまま仕舞っていたんですが、やっと日の目を見ることが出来ます。

しかしスパイスは香りが命。
1年前のスパイスでは香りも抜け、思ったような味は出せないはず。ということで、まずは同じスパイスを入手しなければ!



実は、名前が分からない。


アイマンに教えてもらった材料。まったく読めない。

それを元にエジプトのスパイス屋で買った材料。

どんなスパイスを使っているのか教えてもらったはいいものの、アラビア語でしか名前が分からず僕の力ではどうにもならない。
やっぱこういうのはプロに訊かなければ!


マンションの1室みたいな場所にある。
というわけでやってきました新大久保にあるフジストア
以前スリランカカレーを作るというイベントに参加させてもらった時に知った店ですが、中に入るのは僕も初めて。

一緒にいるのは同行をお願いした翠希(ミズキ)です。

店内に入るとものすごい香辛料の匂いがします。

そのままカウンターに向かい、小さいボトルに小分けにして持ってきたスパイス4種を出し、欲しいスパイスがあるけど英語名が分からないことを説明します。


みんなで悩む。
スパイスのプロといってもなかなか分からないらしく、とりあえず色や香りで似た感じのものをいくつか持ってきてもらってみんなで悩みまくりました。

この店のスパイスはインド辺りのもので、僕の持ってきたエジプトのものとはやっぱり何かが違うようです。

あーだこーだとやり取りをしながら、3種類はなんとなく決定。
しかし残りが1つ分からない。
微妙な辛味があるもののほとんど香りのないフィルフィルだけはどうしても候補が出せないのです。


そこに、とてつもない助っ人が登場!


あ、これblack pepperだね。
ちょうど店にいたなんかスパイスに詳しい人です。
たぶん文字が読めているんだと思うけど、なめたり香りをかいだりしながら断定してくれました。

なるほど黒胡椒か。
香りは飛んでしまっているけど、そう思いながら舐めるとこの辛さは確かに胡椒だ。


意外とメジャーなものばかり。
というわけで、全ての材料が判明!

カスパラ   :コリアンダー
カモーン   :クミン
カルタ     :ガラムマサラ
フィルフィル :黒胡椒

マレッ    :塩
サムナ    :ギー(澄ましバター)

でした。


この人がいなかったら永遠に分からなかった。
つぎは道具とかまど作りです。


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